技術情報
ALESの測位技術について
測位方式
ALESのセンチメートル級測位サービスはRTK測位向けの補正データ配信サービスです。
独自基準点を利用したRRS(Real Reference Station)方式と電子基準点を利用したVRS(Virtual Reference Station)方式を
扱っており、測位精度は1~5cmと高精度な測位方式となっています。

RTK測位の特徴
RTK測位(Real-Time Kinematic測位)はリアルタイムかつ高精度な測位が可能です。 測位したい場所で使用する受信機のことを移動局、座標が既知である固定された点を基準点(固定局)といいます。
RTK測位における位置の求め方について、以下のような特徴があります。
- 基準点と移動局、双方の受信機で得た衛星信号の差分を取ることで誤差を解消できる
- 測位に使用されるキャリア位相観測値はノイズが少ない
- キャリア位相観測値は未知の整数値バイアス(正弦波の波数)を含む
- 整数値バイアスが決定されるかどうかで精度(測位ステータス)が変わる
一般的な衛星測位における誤差要因はいくつかありますが、RTK測位では補正情報を利用することで誤差をキャンセルします。

| 誤差要因 | 誤差 | RTK |
|---|---|---|
| 衛星の時計誤差 | 1~2m | 基準点の補正情報を利用し 誤差をキャンセル |
| 衛星の位置誤差 | 1~2m | |
| 電離層遅延量 | 2~10m | |
| 対流圏遅延量 | 2.3~2.5m | |
| 受信機ノイズ | 0.5~50cm |
※その他、マルチパスなどの誤差要因あり
地殻変動量補正
ALESではGNSS受信機(移動局)位置と基準点(固定局)位置における地殻変動量※を算出して、その差をキャンセルする補正を配信データに加えることで、一般的なGNSS受信機でもより正しい座標値を得ることが可能になる技術を独自に開発し、補正データ配信を行なっております。
※国土地理院から公開されているパラメータファイルを使用して地殻変動量を算出。
